映画『セイクリッドセブン 銀月の翼』

 映画というかイベント上映、らしいですが。
 見に行ってきましたシネマサンシャイン池袋

 事前にWEB予約して行ったんですが、なんと満員御礼。土曜の夜ということもあるでしょうけれど、びっくりです。
 男女比はほぼ半々で、夜ゆえか、年齢層も高め。普通に「作品としてのアニメ好き」っぽい人が多かったような気がします。いや個人的な印象ですが。

 来場記念のカード。貰えることをすっかり失念していたので、嬉しいサプライズ。しかし時期によってキャラが入れ替わるとか、わりと鬼な仕様であります。

 裏にはショートストーリーが。ちょっとときめく。だいぶときめく。時間軸は作品内のもので、その時キャラクターがどんな心情でいたか、という。ほんとショートショートのやまなしおちなし(意味はあると思う)ですが、キャラクターや作品に少しでも思い入れがあれば、読んでニヤニヤ出来たりしんみり出来たりするのではないかな、という。

 パンフレットの類が無いのが残念でしたが、イベント上映だし、仕方ない。一応、グッズだけ、既存のものがぼちぼち並べてありました。

 内容は、ナイトエディションという謳い文句の通り、本編をナイト視点から見て構築し直したもの。
 しかし、確かにナイトに寄り添った展開で、ナイトのナレーション(という名の解説)がずらずらと入りますが、研美&SPちゃんのナレーションによる掘り下げもだいぶ多く入っていて、それにより、良い意味で予想外の深みが出ていました。
 ことにSPちゃんは出番も多く、要所を握るキャラクターとなっていて、おいしいとこ取りな印象。

 新規お断りレベルの超速&圧縮な再構成総集編でしたが、新作カットの量もけっこう多く、見応えがありました。
 ナイトの過去、フェイを守るに至った経緯、ふたりともに特別な存在であるフォンのひととなり。
 つーかこの過去編はどっかで本編に入れておくべきだったでしょうどんだけ尺が足りないって言ってもナイトとフェイの行動の原理として絶対に必要だったでしょう……フェイのアレについても、唐突さがどれだけおさえられたことか。
 今さら言っても詮無いことではありますけれど。
 研美の思惑、SPの秘めた任務についても、はっきりと語られることで後の対立構造がより分かりやすくなって、結果、物語に集中出来たし。
 おそらくは「誰が敵で誰が味方か分からない」&「構図が塗り替えられる」という演出を狙ったのでしょうけれど、ヒーローアニメとはあまり食い合わせが良くないんじゃないかな、善悪の定義の反転って。
 むしろナイトをアンチヒーローとして、ダブル主人公的に進めた方が面白かったんじゃないかなあとか、こうして晴れて主人公となったナイトさんを眺めながら、つらつらと思ってしまったわけですよ。

 エンディング後にちょっとしたファンサービス的サプライズ(賛否両論かもしれないけれど……)もあり、全体に満足度の高い上映でした。
 とりあえず大画面できりきりと動き回るヒーローアクションを堪能したいなら、見に行っておくべし。といった感じです。
 ただしTVシリーズ視聴大前提。でないと、ほんとに、「絵を眺めた」だけになりかねないくらい、ストーリーは圧縮されていますので。

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 TVシリーズの最終巻は2月発売予定。大団円の最終回らしいジャケットイラスト。
 この「銀月の翼」はいつごろ発売されるのでしょうか。総集編という扱いだし、もう少し間を空けるのかな。いっそ続きもののように3月に出しちゃってもええのんよ?

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