UN-GO#8「楽園の王」

 なまあたたかい幻のなかに留まりたいと願っても、真実を求め、真実に求められてしまう。
 存在を作られる探偵ではなく、存在そのものが探偵。それが結城新十郎という人物。

 第7話を引き継いでの、真相解明編でした。
 導入部分で早速、先週の酩酊感をぶち破りというかぶち壊して、わりと残念な結城探偵事務所の描写から始めるあたり、面白いバランスだなあと。
 つうか依頼人殺到でおおっと思ったら、依頼内容が残念すぎる!完全にご近所の何でも屋さん状態じゃないかー和むわー。

 因果・風守のみならず、梨江、海勝、虎山や速水までメインキャラ全員を巻き込んでの新十郎奪還作戦になってしまったあたりも、キャラクターそれぞれの個性や立場を生かした上でのものとなっており、みな魅力的に描かれていて。
 これ、この作品らしく温度の低さは保ったままなんだけれど、実は燃え展開なんじゃないか?とか思いました。
 しかし、ミイラ取りがミイラになってしまった梨江と虎山でしたが、風守の保険があって、結果オーライに。お嬢様探偵とメイド泉ちゃんは、なんつーかもうサービスサービスぅの領域でした。
 全体にキャラクターの可愛げが強調された回でもあった……。

 前回の謎、というか眩惑されていたという部分については、注意深く見ていればある程度察しはついたと思うのですが、だいぶあっさりと種明かしをされました。
 別天王の起こした事件と能力についても、速水&因果の口によって語られ。このへん、映画『因果論』からの引用でしたが、未見であってもある程度(唐突感は否めないにせよ)分かるように、親切に作られていたと思います。

 Aパートできっちりと状況を整理し、殺人事件究明のBパートへ。
 こちらも、だいたいは予想の通り。第7話で散りばめられた、というか盛りだくさんだったヒントに気づいていれば(パピヨンとか虎山レポートのパスワードにもなっていたし)そう意外な展開は無かったのですが、女囚三人の犯した罪を、シナリオの結末という形で自らの口で語らせるのは、なかなかえげつなくて良かったです。
 いずれにせよキーワードは戦争。
 戦争を疎む気持ちは、新十郎の中にもあり……というか映画版を見ていると、むしろ、戦争の起こらなかった平和な夢の中でたゆたっていたいという思いは人一倍強いと思うのですが、それでも安易な癒しに身をゆだねない。
 無器用な生き方が、魅力的です。

 で、先週に引き続き、Cパート有り。
 小説家は、前回・前々回では大物オーラを出していたんですが、実は前座で、別天王絡みというか海勝絡みがやはり物語全体の軸になるのでしょうか。
 そして速水っていったいどういうポジションのキャラなんだ。面白い面白すぎる。

 実質のオリジナル作品で、先の読めない楽しさがあるあたり、たいへん好みです。大好きです。この作品。

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Fantasy/Cupid(期間生産限定盤)(アニメ盤)
 EDテーマ、先日買ってきました。デジパックって個人的にはあまり好きじゃないんですが、これはなかなか綺麗でお気に入り。

 中はこんな感じ。
 何度も書いている気がしますが、今期、映像込みだと一番気に入りのEDであります。

 現時点でUN-GOのグッズそのものが少ないから、けっこう貴重なファンアイテム。
 しかし、ノイタミナショップから来ましたね!風守人形とパンダキャップ!

 「UN-GO」風守ぬいぐるみ(ノイタミナショップ)
 「UN-GO」因果のパンダキャップ(ノイタミナショップ)

 風守人形、情報の第一報が出た時点では写真もあったんですが、その後一旦削除された模様。まあ、監修中ってことで、出来がいまひとつでしたし。
 パンダキャップは普通に部屋で被って防寒対策に使えそうなんですがこれ。あったかそう&可愛い。素晴らしい。