絶園のテンペスト#1「魔法使いは、樽の中」(新)

 原作は序盤のみ既読。錯綜した物語の作りが面倒くさく、完結してから読もうと思って途中でやめておりました。
 ちなみに原作者が三人居ますけれど、シナリオ・ネーム(絵コンテ)・作画、という三段階なんですよね。ゆえに、読み心地が若干独特のものだなあと。

 で、アニメになって。
 原作が程よく交通整理されて、なかなか見やすくなっていました。
 ミステリ要素、バトル要素、パニック要素、その他諸々のごった煮な原作。キャラクター配置のシンプルさは、バランスなんだろうな。
 吉野の、変に達観した、いいかんじに鬱陶しい語りが独特の閉塞感を感じさせて、全体の色調は陰鬱。
 そこに、やけに軽快な真広とのやりとりや、奇妙に明るい葉風の言動が入り混じって。
 ちょっと不思議な味のある作品だなあと思います。

 作品の外においては、大島ミチルの音楽の荘厳さ、ボンズらしい迫力のあるアクション、少々正道を外したキャスティング。
 やっぱり、ちょっと不思議な味。

 原作が未完であること、シリーズ構成が個人的に苦手な人であることで、不安は尽きないのですが。
 とりあえず、次回も視聴予定です。

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虚構推理 鋼人七瀬 (講談社ノベルス)
 原作者・城平京の近作。読みましたが、えらく面白かったです。ただ、ミステリというジャンルに、ある程度の寛容さを持てる人向けかしらん。本格ミステリ大賞受賞作品。ちなみにデビューは鮎川哲也賞の最終候補作だそうで。そちらは未読ですが。
 ミステリ好きの間では、マンガ原作よりミステリ小説を書いて欲しい、と望まれていたりするようです。はい。

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