ログ・ホライズン#5「アキバへの帰還」
今回は初めてシリーズ構成以外の方の脚本だったのですね。
若干の空気の違いはありつつも、しっかり世界には嵌まっていたので、むしろ彩りを深めるものとして、歓迎したいと思います。はい。っていうか『相棒』の脚本でデビューしたとか、他に執筆したアニメ作品が『黒子のバスケ』とか、なんか、面白いぞ……?
アキバへと帰る道すがら、新しい発見と、過去を匂わせるあれやこれやと、そこからさらに次へと繋がっていくであろう伏線と。
戦闘やら活劇といった華々しい場面はなく、若干箸休め的な回でしたが、人間関係の整理が為されたり、料理(スキル全般?)についての新発見とそれについてのシロエの考察が始まったり、初心者双子の置かれた窮状が描写されたりと、見応えというか満足感はありました。
というか、やっと「美味しくものを食べるシーン」が出てきて、良かったなぁ良かったねぇ、と。
もうひとつ、重要というか気になったのが、大地人について。
ゲームであった頃にはNPCとして定型台詞しか口にしなかった、背景に等しかった存在が、意思を持ち自律して行動し生活する者として目の前に現れた時、プレイヤーこと冒険者の目に、どのように映るか。
直継の悪気ない言動にも出ていたように、無意識、無自覚に「プログラム」「テンプレなデータ」として、差別めいた(とは言い過ぎか。人間扱いしない)扱いをしてしまうのが殆どなのでしょうね、きっと。傍若無人に振る舞う輩であれば、なおさら。
けれどシロエは別の視点、平らかな視点を持っている。料理についても、この件についても、彼の持つ水平思考力とでも呼ぶべきものが、とても頼もしいです。同時に、己の手の届く範囲について悩んでいるらしいあたりも、等身大で良いよね。
しかし、大地人にとって冒険者は、どのように映っているか、というのも気になるポイントであります。というか、むしろ個人的にはそっちの方が気になったり……二次元とか無機物とかデータの塊とか、そういうものに普通に感情移入してしまうたちなので。わたくし。
何にせよ、毎回面白いし、同時に問題をどうやって解決するかという楽しみと、問題が解決されて目の前が開ける心地よさがありますね。
水平であり、地平。なのか。
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オープニング。わりとなんというかあまり作品にはぴったり合っているという感じではないと思わなくもない(婉曲)ですが、単体の楽曲としてはなかなか格好良いですね。映像とのフィットはよいかんじなので、耳に馴染んだらだいぶ好きになりそうな。