ローゼンメイデン#11「約束と嘘」
真紅さんの生首ショック。生首でも普通に愛らしくてさらにショック。
両のてのひらにおさまる、その小ささに、ものあはれ的なものを感じつつ。
それはそれとして、もっと衝撃的だったのは、雪華綺晶のグロテスクさですけれども。
見た目の恐ろしさと、上げる声の哀切さと。いずれ劣らぬ。
正直、少しばかり……いや、かなり同情しつつ、見てしまいました。ジュン、受け入れてやれよ。マスターになってやれよ。などと思ってしまったり。
いや受け入れたらいかんのは分かっていますが。前科有りのヤンデレだしなぁ。
それでも「マスター」を求める悲愴な叫びは、耳をふさぎたくなるほどでした。
蒼星石とジュンの、一瞬の蜜月にも似た関係を横に見せているから、尚更。
しかし、「病み」を雪華綺晶が一手に引き受けた分、他のドールたちのやりとりは、確執ありの水銀燈のものさえ、姉妹同士のじゃれあい、微笑ましい姉妹喧嘩に見えてしまうという効用があったりもしますが。
今回は崩し顔もけっこう使われていて、雰囲気が少々柔らかめだったということもあるかな。
蒼星石と翠星石の再会、そして待ち受ける水銀燈との約束については、見ていてはらはらさせられましたけれども。これ、どう決着をつけるのかな。どう転んでも納得は出来るとは思うけれど。うーん。
いずれにせよ、ジュン(まかなかった方の)の精神状態が落ち着いていると、とても見やすいというか、見ていて安心できます。子ども(ドール)に大人(ジュン)が付き添っている安心のような。実際のところ力関係としてはだいぶアレだし、なんか変な感じ方かもしれないけれど、肌に伝わってくるものが。
それだけに、ラストで、ばらばらになった真紅を見ての表情は、辛かったですが。
とは言うものの、まいたジュンが本体を発見している、と知っている視聴者の身としては、たぶん心配のベクトルが違ってくる。
それぞれが帰属すべき世界。ひとつとなる真紅。ということは。
メタに考えると、きりのよいところで物語に幕を下ろすには。
……うん。心配しつつ、見守ります。
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ローゼンメイデン キャラクターイメージサシェ 雪華綺晶
サシェって単語をものすごく久しぶりに見た気がする。小学生くらいの頃、いっときハマって、ちくちく手作りしたものでした。
これは茉莉花の香りだそうです。雪華綺晶がジャスミン……うーん。まあ、その、ね。薔薇の香りは真紅に譲らないと、だものね。うん。不憫。