ローゼンメイデン#9「幻影の白薔薇」

 本格登場の雪華綺晶が予想外に可愛くて、壊れた様子もまた愛しくて、なんですかこれがヤンデレ萌えってやつですか。
 単純な「悪」ではない、単純な「悪役」はいない。なのに、傷つけあってしまう。
 逆に言えば、悲劇のヒロインの最たるものなのか。おねえちゃんを慕う系の台詞がいちいちツボに入ります。声の可愛らしさ、そこに秘めた闇がまた、ぞくぞくさせてくれる。

 そもそもアリスゲーム自体がバトルロイヤルなわけでなぁ。
 ゲームの意味を独自の価値観で塗り替えてしまう雪華綺晶も、それはそれで有りなんじゃないか、と思ってしまう。

 ぶち壊しのお芝居、招いてしまった真紅の危機。
 ジュンの悔悟。

 常に何も選ばず、ただ現状をたゆとうだけだった自分を、真正面から見つめ、受け入れ、自省する。
 物語として必要な流れではありますが、こんなに直球でやってくれるとは思わなかった。
 ジュンという人物の生真面目さ、誠実さ。優しさ。
 脆弱と紙一重であり、しかし、たわみつつも強靭になる素地を秘めている。等身大の主人公として、とても魅力的に感じます。

 しかし状況はカオス。翠星石の乱入(むしろ闖入)でさらにカオス度ましまし。
 とらわれの姫状態なジュンの情けなさが情け容赦なくて笑っちゃいますが(嘘です心配してますほんとだよ?)、この混迷を打破する鍵になるのもジュン……のような気がする。

 ほんと頑張れジュンきゅん。
 まいた世界のジュンも。まかなかった世界のジュンも。

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 発売はだいぶ先ですが、真紅さんねんどろいど!鞄がついていたりぜんまいがついていたり、さすがの充実っぷりでときめきます。ときめきまやこん。

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