Free!#7「決戦のスタイルワン!」

 冒頭、凛の夢。夏の寝苦しい夜に訪れそうな、悪夢を淵から覗き込むような。
 一歩間違えば鼻持ちならない陶酔演出になりそうなところを寸前で踏みとどまっており、視聴していて雰囲気に思わず引き込まれるとともに、凛へのシンクロ率が自然と高まるという。
 これまで作中に登場した小道具や事件や場所を上手に散りばめてあることも、「夢」への没入感を増していたのだな。上手いなー。

 しかし凛の過去にはわりとびっくりしました。
 真琴の過去エピソードで語られた事故と同じものなのかな?凛についてあえて触れなかった真琴、とか、凛のことも当然想起していたであろう遙、とか、振り返ってみるとなかなか痛切なものが。
 感想に書いた通り、真琴のトラウマもしんどいものでしたが、こっちは肉親、しかも働き盛りの父親というあたりで、悲劇と呼ぶしかなく。受け止め方の違い、それぞれがどう受け止めたか、等を含めて、いろいろと考えてしまう。
 こういう時に幼馴染設定っていいよな、と。いい、という言い方も何ですが、成長の過程で共通の時間を過ごし、共通の事件に遭遇し、けれど個人によって受け止め方、乗り越え方が、それぞれに違っている。ということを描くのに、これほど適した手法はない。
 ……こうなると、過去を共有していない怜というキャラクターが、気の毒であり、同時に美味しいポジションでもあり。うん。存在感が薄まらないといいな、という心配も多分にあり……。

 さておき、いよいよ因縁の対決。遙と凛の直接対決。
 勝負そのものは、あっという間……というか、実際の競技を見ている時のような時間運び。あっさりに見えて、手に汗握りつつ見守る感はしっかりと。
そして、僅差に見えてタイムには大きく差がついていたり、それで予選の明暗分かれたり、そのへんもやけにリアルであります。
 遙、まさかの(いやだってここまで見てきていろいろとイメージ高まってしまっているので)予選落ち。という展開は、しかし正直面白かった。
 凛はこれでいいのか、遙はこれでどうなるのか。

 一話ごとにちゃんと人間関係や周囲の環境が動いていくのは、誠実な作りだよな。と、思っている最近です。この作品。

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