RDG レッドデータガール#9「はじめてのお披露目」
メガネ短髪バージョンの穂高先輩(CV:石田彰)の破壊力が凄まじくて、もう。
こういう不意打ちの瞬間最大風速メガネは、メガネスキーにとって人生のご褒美みたいなものです。しかしこのメガネ穂高先輩とデェトしてくれると思ったら原作の該当シーンがすべてカットとか、がっかりだ。がっかりだ。がっかり……。
戦国学園祭、準備編。っていうか戦国学園祭って字面のインパクトは、改めて見ると酷いものであります。
いろいろと表裏に理由はあるのだけれど、アニメでは、決定の経緯その他すべてすっ飛ばしなので、唐突感が半端ないことに。おそらく、後々ある程度の説明はされると思いますが。
高柳が泉水子に誘いをかけるシーンも、原作では夏休み合宿前にあったもので、カットされてショックだったのですが、しっかり差し込んで来ているし。限られた尺の中での構成、健闘(むしろ奮闘)していると思います。
サブタイトルにある「お披露目」は、泉水子のお披露目。これまで地味で、真響の付属品的に扱われてきた泉水子が、モデルを務めたことにより、注目を集めるという。
当人が思いもしなかった、望みもしなかった形で、泉水子という存在が広がっていく。それが、物語のうねりに繋がっていく予感が、ひしひしと感じられる。
何よりも、ずっと見守ってきた視聴者としては、泉水子がようやっと評価され始めたことに、溜飲の下がる思い。
なのに、まず姫神のことを心配する深行に、少々がっかり……と思っていたら、みつあみ可愛いとか言い出してるし!?(幻聴)
ニヤニヤ。ニヤニヤ。
しかも姫神に翻弄されるというおまけつき。
清澄な雰囲気に流されてしまいがちですが、「泉水子・深行・姫神」「深行・泉水子・和宮」「泉水子・雪政・姫神」「雪政・泉水子・深行」と、歪んだ三角関係が幾つも幾つも重なっているんですよなぁ。この作品。
泉水子と深行の関係性の成長、という芯がしっかり通っているので、見ていてじれったく感じることはあっても、苛立ったり不愉快になることはほぼ無いのですけれども。
でもって、今回のクライマックスに深行の叫びが来るあたり、凄く分かっているなー!と思いました。
アニメはこう、深行のツンデレっていうか籠絡されていく様子が目に見える(文字通り)のが素晴らしく楽しいです。
しかしこのペースだと、原作最終巻ほぼ丸ごとカットの可能性も出てきたような気がするんですが……ラストシーンだけ引っ張ってくる可能性は高いけれど。
うーん。まあ、見守るしかないです。
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ちょっと気になっていたユリイカの特集号。対談も面白そうですが、内容紹介にある「思春期の少年少女が持つ世界への違和感と世界への参入のセンシティブなゆらぎ」という文章、良く分かる。分かり過ぎるぞ。