RDG レッドデータガール#3「はじめてのお使い」

 ファーストエピソード、完結。ここまでで、原作第一巻の内容にあたります。

 和宮の正体。初めて目に見える形で現れた脅威。
 脅威と言っても「立ちふさがる」のではなくて「追ってくる」あたりが、ホラーテイストを加味していて、若干ぞくりとさせられました。
 っていうか真夜中にヘッドフォン装着で見ていたら、車での逃走シーンがやたら怖かった……「神霊」が「心霊」に聞こえちゃうし。いや音は同じだけどさ!

 派手派手なバトルシーンになるわけではなく、言葉による精神(決して感情ではなく)のやりとりになるのが、おそらく見ている人の多くにとっては肩透かしだったと思いますが。
 神とはそういう存在であり、神への対峙とは相対的なものであり。スピリチュアルさが物語の進行に強く作用していく、この感覚がわりと独特で、個人的には面白く感じられます。

 この価値観を味わっていくのが、基本かな、と。
 まあこの原作者は(アニメ化された『西の善き魔女』を知っていれば分かってもらえると思いますが)、長編の場合、全体を同じトーンで統一することはあまり多くなくて、時にがらりと雰囲気を変えたり、あざとすぎるほどあざといシチュエーションを組み込んだり(書く作品の殆どに女装男子が出てくるのはどういうことなんですかねぇ)、といった変化球ときどき暴投な人なのですが。
 そんな中で貫かれるのは、世界観の根幹と、ガール・ミーツ・ボーイの大原則。
 だから、良い意味で安心して見ていられます。

 クライマックス……真のクライマックスたる、泉水子の舞。それに目を見張る深行。このへんでニヤニヤ出来たら、OKOKウェルカム荻原ワールドへ。ってなもんで。

 しかし泉水子の舞については、もっともっとアニメらしく、現実離れしてもいいから派手にやっちゃって欲しかったな……ここを楽しみにしていたので、いささか拍子抜けでした。
 それでも充分に美しかったので(そして深行の反応がCV込みで素晴らしかったので)満足であります。うん、満足。
 泉水子バージョンのエンディングへのつながりかたも、美しかった。眼福。満腹。耳福?

 次回からは新展開。Cパートでも取っ掛かりに入っておりましたが、学園編スタート。ある意味、ここから本番。新キャラもたくさん登場。
 楽しみです。

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 角川ってだけで警戒してしまうのは、どうにもこうにも。価格設定はさほど鬼畜ではないですが、しかし「どうせすぐにBOXで出るんでほ?」と思ってしまいますから。ええ。
 原作者書き下ろし短編小説は気になりますけれども。きっと、短編というより、ショートショートなんだろうなぁ。とも思うし。

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