夏雪ランデブー#3

 もしかして:ヤンデレ

 いや病んでるっつっても幽霊だし、というか幽霊になる時点で何かしら精神的に病んでるわけだし、でももう死んでるし?
 とか、意味の分からないぐるぐる思考に陥ってしまいましたのことよ。

 落ち着いた雰囲気と、どこか湿ったユーモアと、隠された感情の機微。それらのハーモニーが、本当に面白い作品だと思います。しかし話そのものはなかなか進んでいる感が無いのが、若干じれったく思えるような。

 結局のところ、六花次第なんだよね。三角形を為しえていない三角関係。葉月にとっては、物理的な障害レベルでライバルが存在していますが、六花にとっては、純粋に精神的な壁でしかなく。
 たとえ「身体を貸す」こと、あるいは他の理由により、篤の存在を知ったとしても、生きた人間として存在していないという事実は覆せないわけで……それは、ますます苦しんでしまうことだろうなあ。

 もう、頑張れ葉月。としか言いようがないんですが、葉月にしても、どうにも煮え切らない。というか、切り込むにしても無器用で、双方に痛みを与えるやり方ばかりで。
そこが魅力でもあるのですが。

 入院前の最後の思い出の場所と聞いて、あえて踏み込もうとするのも、実に早急で、これが若さか……とか呟きたくなっちゃいますねえ。
 しかし、じれったく感じていたことを忘れ、固唾を呑んで見守ってしまった。肝心要のシーンでの緊張感、半端ない。

 見ごたえがありすぎて、メロメロドラマな部分込みで、実にノイタミナらしく。個人的には、今期の新番組で、いちばん「見た」という充実感がある作品かもしれません。

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 公式ガイドブック、発売中。この手の本ってだいたいやっつけ企画であることが多いですが、レビューを見ると、なかなか充実の内容らしい。原作未読者へのネタバレの配慮もしてあるとか、泣かせる気配り。
 寄稿の漫画家陣も豪華。っていうかノイタミナでアニメ化された漫画家ばっかりじゃないですかー。面白いな。

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