坂道のアポロン#7「ナウズ・ザ・タイム Now's the time」

 原作でも一番のクライマックスである、文化祭。放映前から公式アカウントが、そんなに言って大丈夫かとこっちが心配になるくらい煽りまくっていましたが、それもまあ、むべなるかな。
 最高の演奏シーンでありました。

 薫と千太郎のすれ違いをじわじわと積み重ねて、見ている者に焦れったさ、もどかしさ、ままならぬ想いを抱かせ。
 実行委員としての事務的会話に取り紛れてしまうあたりは、本気でじたばたするくらい、どうにかしろよお前ら、いいから仲直りしちゃえよっていう。そらもう「ザ」か「ジ」か、大事な問題です。えっ違う。アイキャッチがお茶目でまた良かったなあ。

 一方で、百合香と淳一と千太郎の関係も縺れまくって、淳一は本当にもうどうなっちゃうの、どうなっちゃったのという。
 淳一関連については、青春だなあ、の一言で済ませるには、ちょいと苦味が強うございます。原作で読んでいても、だいぶしんどかった。アニメでどのへんまで描写されるのかは分かりませんが。

 溜めに溜めて、やってきた文化祭。物陰で千太郎の真意を聞いちゃうシーンとか、ベタっちゃベタなんですが、そこで挿入される「届いた手紙」のワンショットの刺さること。
 でもって、ピアノを弾くために手首を緩めながら歩く薫の絵。これが何とも素晴らしい。
 何が素晴らしいって、見ている者に、これから凄く良いことが起こる、と予感させる。希望を抱かせる。
 アニメに限らず、こういうシークエンスは、個人的に至福と思う部分です。
 受動と能動ががっちりと噛み合うところ。

 そして迎える演奏シーンは、ひたすら圧倒されました。何って、楽しいの。聴いていて、純粋に。ピアノとドラムがじゃれる様子の微笑ましさ、絶妙な緩急。
 もともと個人的にピアノとドラムが好きなこともあって、本当に気持ち良く聴けました。

 思うことは、ひとつ。
 あの学園の生徒になって、駆け出していきたかった。

 でも、あまりにもテンションが上がりすぎて、最高に楽しいと同時に、逆に不安に思ったりして。だってまだ7話ですよ。全13話の、ちょうど真ん中。
 これからどうするのかな。どうなるのかな。

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 ジャケットが全巻分発表されていたので、並べて貼ってみる。こうやって見ると、楽器演奏している絵って、つくづく良いよなー。演奏しているのがジャズであるがゆえに、感情の表出が大きいイラストになる。というのも、大事なポイント。
 ヒロインふたりも美しゅうございます。四人、全4巻。おさまり、よろし。

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